
はい! マナビトです。今回の参考書籍はシリーズ累計70万部 消費者心理の基本がわかる『行動経済学見るだけノート』です。行動経済学って何? 私と関係ないと思われたあなた。実は様々なシーンを行動経済学で説明ができます。かんたんに言うと行動経済学とは、心理学の理論を応用して経済を読み解くと言うこと。心理学✖️経済学です。人は消費する際に時に合理的ではない行動をします。その理由は感情があるから。感情によって消費行動が変わります。それでは一緒に学んでいきましょう!
前回のかんたん振り返り
前回は『行動経済学 見た目が9割?』でした。「見た目が9割は本当か?」の答えはイエス。”パッと見”の印象が私たちの認知に強烈なインパクトを与える可能性がある、それを行動経済学では「初頭効果」と言います。人の見た目は、相手に与える第一印象に大きな影響力を持っているでしたね。詳しくは過去記事ご覧ください。今回は、『行動経済学 アンカリング効果』です。それでは、一緒に学んでいきましょう。
行動経済学 無意識にインプットされ判断を乱す心の錨(いかり)

最近の若い者はだめだぁ〜!

マナビトさん、どうしたんですか? いきなり・・・(結構なオジサン発言だなぁ)

こんどう学君、聞いてください! 新入社員に気を使って「大丈夫かぁ〜不安はないか?」て聞くとみんな「不安だらけです」って答えるんですよ!! 覇気がない、覇気が!

マナビトさん、それはマナビトさんの聴き方が悪いかもしれません。例えば、「この会社でどんなことがやりたい? 夢や希望はある?」という聴き方だったらどうでしょう。大多数が「不安だらけです」と答えるでしょうか?
心の錨(いかり)をどこに下ろすのか?

海で船を停泊させるときに使う道具が錨(いかり)です。英語でアンカーと言います。なぜ、怒りを下ろすのかというと海流に船が流されないためです。私たちの心も実は最初にインプットされた参考となる情報へ無意識に心の錨をおろしている、心の働きをコントロールしていることがあります。これをアンカリング効果と言います。心の錨は無意識にインプットされた情報へ下されているので、その後の意思決定に影響を与えることがあります。今回マナビトは「不安はないか?」という聴き方をしています。聴かれた新入社員も無意識に「不安」という情報を無意識にインプットし、「不安です・・・」という返答になったと考えられます。とすると、アンカリング効果は最初の聴き方や情報の与え方一つで「相手の心に大きな影響を与える」ことができるのです。
行動経済学 アンカリング効果の具体例

そうか、私は「この会社で何が楽しみ? 夢や希望がある?」という聴き方をすれば、新入社員も楽しみや夢・希望に心の錨が下されて、ポジティブな思考になっていたのかもしれませんね。

そうですね。良くも悪くも最初のインプットされた参考情報に心の錨をおろします。アンカリング効果はマーケティング、恋愛などでも活用されていますよ。
【アンカリング効果の具体例】 家電量販店| 20万円の大型テレビが決算セールで10万円に!! →20万円という価値にアンカーされている。 インタビュー| 「将来、お金に不安」はありますか? → 「不安です・・・」 「将来、お金に対して対策」はありますか? →「対策は、副業・転職・投資とかですかねぇ。」 →不安というネガティブな返答と対策に対して具体的な対策のポジティブな返答になる 恋愛| 話の中で「前の彼氏(彼女)は〇〇だった」とネガティブな情報が出てくれば、自分をアピールできるチャンス。前の彼氏(彼女)の情報に心の錨が下りているので、そこを基準として上回れば良い。 遅刻| 約束の時間に30分遅刻しそうな時 Aパターン 「1時間遅刻しそうです。申し訳ないです。なるべく早くいきます」 30分後 「遅くなって申し訳ないです!」 相手「遅れはしたが頑張って早くきてくれたんだな。」 Bパターン 「30分遅刻しそうです。申し訳ないです。なるべく早くいきます」 30分後 「遅くなって申し訳ないです!」 相手「約束の時間に30分も遅れよって!!。」 →結果は一緒だが、Aパターンの方が好印象。1時間遅れるという情報に相手がアンカリングされている。
行動経済学 まとめ
最後までご覧いただき、誠にありがとうございます! アンカリング効果について、再確認しましょう。
【アンカリング効果】 ○私たちの心も実は最初にインプットされた参考となる情報へ無意識に心の錨をおろしている、心の働きをコントロールしている。 ○最初の聴き方や情報の与え方一つで「相手の心に大きな影響を与える」ことができる
注意したいのは価格表示です。10万円が3万円に! など元々10万円の価値がなかったり、二重価格表示で景品表示法に引っかかる可能性があります。最後にもう一つ例をあげます。「10回挑戦して3回成功すれば良い」とされるスポーツと「10回挑戦して7回失敗する」スポーツどちらがやりたいですか? 前者を選びませんでしたか?
これはどちらのスポーツも野球です。打者は3割打てば優秀な選手ですよね。「10回中3回成功すれば良いのか!」と「10回中7回失敗するのか!」ずいぶん印象が違います。同じ物事でも無意識に良し悪しを判断しているのです。見方を変えたり、アンカリング効果に掛かっていないか考えてみたりすることで合理的な判断に近づけるのではないかと思います。
これからも「かんたんに、柔らかく」一緒に学んでいきましょうね♪
それでは、また!
より詳しく知りたい方は行動経済学の書籍をお買い求めください。
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