
はい! マナビトです。今回の参考書籍はシリーズ累計70万部 消費者心理の基本がわかる『行動経済学見るだけノート』です。行動経済学って何? 私と関係ないと思われたあなた。実は様々なシーンを行動経済学で説明ができます。かんたんに言うと行動経済学とは、心理学の理論を応用して経済を読み解くと言うこと。心理学✖️経済学です。人は消費する際に時に合理的ではない行動をします。その理由は感情があるから。感情によって消費行動が変わります。それでは一緒に学んでいきましょう!
前回のかんたん振り返り
前回は『「損失の悲しみ」は「利益の喜び」の3〜4倍?』でした。同じ金額でも損失の方が感情は大きく変化します。また、縦軸と横軸の中心点のことをリファレンス・ポイント(参照点、物事を判断する基準の点)と言います。当初は感情の反応が大きいですが、リファレンス・ポイントから離れれば離れるほど、感情のブレは少なくなります。これを感応度逓減性と言うでしたね。詳しくは過去記事ご覧ください。今回は、『飛行機と車は、どっちが危険?』です。それでは、一緒に学んでいきましょう。
行動経済学 小さな確率の過大評価

ガクガク・・・ブルブル・・・飛行機・・・怖い

マナビトさん、どうしたんですか? 飛行機が怖い? なぜですか。

さっき、飛行機が落ちる再現ドラマをみたんです。怖い・・・恐怖しかない。事故が怖いので、もう2度と乗らないと言うことを心に決めました。

マナビトさん、確かに飛行機が事故に遭うこともあると言うことは否定しませんが、マナビトさんが毎日乗っている車はどうでしょうか? 安全と言えますか?
実はかなり安全な乗り物「飛行機」
あなたは、飛行機の事故率をご存知ですか? アメリカの国家運輸安全委員会 (NTSB) の行った調査によると、航空機に乗って死亡事故に遭遇する確率は0.0009%。アメリカ国内に限って言えばなんと0.000034%なのです。これは8,200年間毎日無作為に選んだ航空機に乗って一度事故に遭うか遭わないかというほぼゼロに近い確率なのです。一方、車の死亡事故が0.03%、飛行機の33倍以上の確率で事故が起こります。マナビトは飛行機より33倍も事故の確率が高い毎日乗る車より、テレビの飛行機事故の再現映像を視て、主観によって8200年に一度あるかないかと言う非常に低い確率を歪めて飛行機を危険な乗り物だと考えてしまいました。これをプロスペクト理論(詳しくは過去記事をご覧ください♪)を支える大変重要な考えで”決定の重み付け”と言います。
【決定の重み付け】 主観によって、確率を歪めて考えてしまうこと 小さな確率が過大評価され、高い確率が過小評価
行動経済学 決定の重み付けの表

言っていることは分かるんですが、何だかイメージがつきません。

決定の重み付けの表があるので、それをみて確認しましょう。

赤い線が「利得の場合の重み」で、青い線が「損失の場合の重み」です。赤と青の二つの線が交わっている箇所の左側が赤い線が上、右側が青い線が上になっていますね。横軸を見ていただくと、客観的な確率とあります。この表を読み解くと赤い線は客観的な確率が低い際には決定の重み付けが高いですね。つまり、客観的にみて低い確率なのに、主観的な評価で高く重み付けを見積もっています。具体的な例をあげますと、宝くじやギャンブル時の心境をそれに近いと考えられます。客観的なデータと遠くても、次は当たるかもしれないと過度の期待をしてしまう傾向があることは覚えておきましょう。逆に赤と青の交点の右側は青い線が上になっています。客観的な確率は高いのに主観的な確率で低く見積もってしまいます。具体例をあげますと、好きなアーティストのチケットが70%の確率で当選すると言われているのに、落選するかもしれないと実際より低く見積もってしまう傾向があるのです。
行動経済学 まとめ
最後までご覧いただき、誠にありがとうございます! 人は、主観によって小さな確率のものを大きく、大きな確率のものを小さく捉えがちなのです。繰り返しますが、それを決定の重み付けと言います。主観によって、確率が歪められがちと言うことを忘れずに客観的な視野を持ち合わせて行動するようにしましょう!
それでは、また!
行動経済学をより詳しく学びたい方は参考書籍をお買い求めください。
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