アドラー心理学 問題行動の5段階              

ハイ! マナビトです。今回の参考書籍は大ベストセラー「嫌われる勇気」の続編! 国内合計307万部、世界合計700万部の「幸せになる勇気」。フロイト、ユングと並ぶ心理学三大巨匠の一人、アドラー。アドラー心理学を哲人から教わった青年はその後アドラー心理学を実践し、3年後哲人を再び訪ねるのですが、アドラー心理学は理想論であって実践的ではない! ペテンだとまくし立てます。そこで、哲人は言います。「多くの人々はアドラー心理学を誤解している」と。まだ、読んだことのない方、読みはしたけど忘れてしまった方へ向けて本ブログでは要点を絞ってさらに分かりやすい解説。それでは、いってみましょう!

前回のかんたん振り返り

前回のテーマは『ほめてはいけない、叱ってもいけない』でした。

教育や指導を受ける者はほめられたり叱られたりすると、「ほめてくれる人がいなければ、適切な行動をしない」「罰を与える人がいなければ、不適切な行動も取る」というライフスタイル(世界観)を身につけてしまいます必要なのは叱責ではなく、教えること。現代アドラー心理学では人間の問題行動について、その背後に働く心理を5つの段階に分けて考えます

【問題行動の5段階とその目的】
第1段階|「称賛の要求」目的はあくまでも「ほめてもらうこと」であり、さらに言えば「共同体の中で特権的な地位を得ること」
第2段階|「注目喚起」目的は「ほめられなくてもよいから、とにかく目立つこと」
第3段階|「権力争い」目的は「反抗すること」「不従順であること」
第4段階|「復讐」目的は「かけがえのない「わたし」を認めてくれなかった人、愛してくれなかった人に、愛の復讐をすること
第5段階|「無能の証明」目的は自分がいかに無能であるか、ありとあらゆる手を使って「証明」しようとすること

詳しくは過去記事をご覧ください♪ 今回のテーマは『問題行動の5段階』です。早速、一緒に学んでいきましょう!

アドラー心理学 問題行動の5段階の具体例

テツヒトさん
テツヒトさん

前回に引き続き、問題行動の5段階について学んでいきましょう!

マナビト
マナビト

おーーー♪

第1段階 称賛の要求

マナビト
マナビト

目的はあくまでも「ほめてもらうこと」であり、さらに言えば「共同体」の中で特権的な地位を得ること。とはどういうことでしょうか? ほめてもらいたいって別に悪いことではないような・・・問題行動なのでしょうか?

テツヒトさん
テツヒトさん

ほめてもらうために」良い子を演じるのです。やる気や従順な姿勢を見せます。

マナビト
マナビト

やる気や従順な姿勢!? むしろ好ましいことではないですか!

ここで問題なのはその目的です。称賛の要求というのは、あくまでも「ほめてもらうことが目的でありさらに踏み込んで言うと「共同体の中で特権的な地位を得ること」なのです。

マナビト
マナビト

もし、ほめなければどうなるのでしょうか?

第1段階の問題行動は「いいこと」をしたいわけではありません。ただただ「ほめられること」をしているだけなのです。もし、ほめられないと不満を抱き、場合によっては憤怒するでしょう。ほめられなければ適切な行動を取らないし、罰がなければ不適切な行動を取ることもあります

マナビト
マナビト

ど・ど・どうすれば良いですか〜?

テツヒトさん
テツヒトさん

「特別」でなくてもあなたは価値がある、尊敬の念を示して関わっていくのです。

第1段階の問題行動 称賛の要求への対処法
「いいこと」をしたときに着目するのではなく、日常的に些細な言動に目を向け「相手の関心事に注目」し、共感を寄せていく。

第2段階 注目喚起

マナビト
マナビト

目的は「ほめられなくてもよいからとにかく目立つこと」。やんちゃなイメージですね。目立てば何でも良いのですか? 荒れた成人式とか卒業式とかで目立とうとするあんな感じですか。

テツヒトさん
テツヒトさん

そうですね。目的は目立つことにあるので、それは善悪を問いません。いい人でなくても悪い人でも目立ちますよね。SNS等で過激な行動を取るのも一種の注目喚起かもしれませんね。

第2段階の注目喚起は、とにかく目立ち特権的な地位を得たいと考えます。真の目的は「自らが属する共同体の中に、確固たる「居場所」が欲しい」ということなのです。

マナビト
マナビト

では、確固たる「居場所」を与えれば良いですか? 居場所を与えないとどうなりますか?

テツヒトさん
テツヒトさん

良いことや業績では目立てない。となると、ちょっとくらい悪い人の方が一目置かれるので、学校や社会のルールを破るなど「いたづら」のようなことで注目を浴びようとします

マナビト
マナビト

ちょっとずつ、問題行動が出てきていますね・・・ 

第2段階の問題行動 注目喚起への対処法
ただただ目立ちたいというシンプルな原則で行動しているので、第1段階の対処法と同様に日常的に些細な言動に目を向け「相手の関心事に注目」し、共感を寄せていく。特別である必要はなく、今のままでも十分価値があると伝えていく
マナビト
マナビト

相手の些細な言動に注目して、相手の関心事に興味を持ち共感する。できそうですね。

テツヒトさん
テツヒトさん

第2段階までは対処しやすいのですが、難しいのは第3段階からです。

マナビト
マナビト

オヨヨー

第3段階 権力争い

マナビト
マナビト

目的は「反抗すること」「不従順であること」。・・・まさに、問題行動ですね。目的自体が問題という・・・

テツヒトさん
テツヒトさん

かなり難しい段階です。誰にも従わず、挑発を繰り返し、戦いを挑み勝利し、力を誇示する段階です。あらゆる相手に反抗しています。

マナビト
マナビト

思春期真っ只中というイメージですね。

テツヒトさん
テツヒトさん

また、不従順という態度もとります。ただただ、相手の言動に反応せずに不従順を貫くことによって、自らの力を証明します。

マナビト
マナビト

んーどうすれば良いでしょうか?

テツヒトさん
テツヒトさん

相手が反抗的でも不従順でも、相手の土俵に立ってはいけません。打ち返してくるだけですから。

第3段階の問題行動 権力争いの対処法
もし、法に触れるようなことがあれば法に従った対処が必要。まず、やるべきことは相手の土俵から降りること。それだけです。

第4の問題行動 復讐

マナビト
マナビト

復讐・・・ 怖い・・・どういう状況でしょうか?

テツヒトさん
テツヒトさん

第3段階で相手は権力争いに挑み、どうしても勝てず自らの力を誇示できないとします。そうすると一旦引き下がった後に「復讐」を考えるのです。

マナビト
マナビト

復讐をされるような覚えはありません! 何に対して復讐するのでしょうか??

テツヒトさん
テツヒトさん

かけがえのない「わたし」を認めてくれなかったり愛してくれなかったりした人へ愛の復讐をするのです。

マナビト
マナビト

愛の復讐・・・オヨヨー

問題行動を起こす根源はどこにあるのか? それは、「もっと私を尊重してほしい」という叫びです。それが叶わなかった時に問題行動となるのです。可愛さ余って憎さ百倍ではないですが、その思いが強いほど一転して憎しみの感情が生まれるのです。愛されないのであれば、憎んで私に注目してくれ! というわけです。

マナビト
マナビト

第3段階の対処法のように、相手の土俵から降りて無視すれば良いのではないでしょうか?

テツヒトさん
テツヒトさん

第4段階に来るともはやそれも通じません。ひたすら相手が嫌がることを繰り返すのですから。

第4段階の問題行動 復讐の対処法
対処は難しく、専門家の力を借りる必要がある。

第5段階 無能の証明

マナビト
マナビト

目的は自分がいかに無能であるか、ありとあらゆる手を使って「証明」しようとする。第4段階の方が問題行動が重いイメージですが無能の証明とは・・・どういう状態でしょうか?

テツヒトさん
テツヒトさん

これ以上わたしに期待しないでくれ・・・」という思いから周囲に対して「自分はこれだけ無能なのだから、課題をあたえない。自分には能力がない」と表明してしまいます。

マナビト
マナビト

なんとも悲しい状態ですね・・・

相手は人生に絶望し、自分が嫌いで何も解決もできないしこれ以上絶望したくないから全てのことから逃げる状態にあります。もう、放っておいてくれ・・・ と。それは最初から「できるはずがない」と諦めていた方が楽だからです。どんなに援助の手を差し伸べても極端な方法で相手は「無能の証明」を図るでしょう。

第5段階の問題行動 無能の証明の対処法
第4段階と同様に対処は難しく、専門家の力を借りることが必要。

アドラー心理学 問題行動に対してできることはない!?

マナビト
マナビト

相手が第4・第5段階になったら、素人では手の施しようがないのですか。なんともな結末・・・できることはないのか・・・

テツヒトさん
テツヒトさん

マナビトさん、そんなことはありませんよ。多くの問題行動は第3段階までです。そこから先に踏み込ませないように関わっていくことが重要です。

第3段階までの対処法が重要です。相手の日常的に些細な言動に着目し「相手の関心事」に興味を持ち共感する。相手への尊敬の念を示す。

問題行動を起こす根源は、「もっと私を尊重してほしい」という叫びなのから。

アドラー心理学 まとめ

最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。問題行動の5段階について、思い返せば当てはまること、ありませんか? 私は教育者ではないですが、指導する立場にはなったこともあり今もそれを求められることもあります。繰り返しになりますが、「相手の日常的に些細な言動に着目し「相手の関心事」に興味を持ち共感する。相手への尊敬の念を示す。」がとても重要なのですね。これからも考えて行動していきます。引き続き一緒に学んでいきましょう! 次回をお楽しみにーー♪

それでは、また!

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